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クラーナハ展@国立国際美術館に行ってきたよ

 
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▼世界史の教科書でおなじみ、コレを描いた人です。

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マルティン・ルター - Wikipediaより引用)

ただこれを描いたのはクラーナハ(父)で、クラーナハ(子)もいてはるのでご注意を。

今回の展覧会は(父)が圧倒的に多かったです。

う~んクラナッハに馴染みがあったからちょっと違和感あったけど、カタカナ独語ならクラーナハのほうが近いんだな。OK

 

▼アクセスは大阪四ツ橋線・肥後橋駅3番出口下車でいつも行ってますが、本町や天満橋から歩いてもいける距離。

道に案内の看板もあるので簡単に行けると思います。

 
▼曇りだけどいつ来てもモダーンな写真が撮れますなあ
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▼見えてきました
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▼地上に出ているのはエントランスだけ。あとは展示室も受付もすべて地下。日本ではめずらしいよねえ~
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▼住みたい…

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アレシンスキー展は省略させてくだされ。パワー切れでしっかり見れなかったのです。。 

 

 

やっぱりファム・ファタルが見どころ

古典ではファムファタル(Famme fatale)を題材にした作品がどっさりある。

《運命の女性の意》男性の運命を変える女性。男性を破滅させる女性。カルメンマノン=レスコーなど。ファムファタール

ファムファタル(ファムファタル)とは - コトバンク

いま何かと話題のティツィアーノ画伯の描いた、イザベッラ・デステもそうといえるでしょう。

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イザベラ・デステ - Wikipedia引用)

 

マノンレスコーはプッチーニのオペラで有名だよね。原作はプレヴォーの小説。

マノン・レスコー (岩波文庫)

マノン・レスコー (岩波文庫)

 

 

それではクラーナハの作品を中心にファムファタルを3人見てみよう。 

 

ユディト

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ユディト - Wikipedia引用)

町を侵略しようとした司令官を色気と酒で酔わせて首掻き切って町が勝利する、という旧約聖書に出てくる女性。

色気で狂わせただけでなく文字通り寝首を掻きはったところが、ほかのファムファタルとはちがいますな。

あと騎士風のファッションが素敵。本物は細部がこれでもかというくらい緻密に描かれていて、刺繍でモコッとしたところや紐の硬さなどを目で捉えるのが楽しい。

 

▼ちなみにヴィヴァルディの"Juditha triumphans devicta Holofernis barbarie"という二次創作のオラトリオがあるよ。やはり戦いモティーフなのかイントロが勇ましくて気持ちいい。


Vivaldi “Juditha triumphans devicta Holofernis barbarie, RV 644 – Part 1” Barbara Di Castri, 2000


Vivaldi “Juditha triumphans devicta Holofernis barbarie, RV 644 – Part 2” Barbara Di Castri, 2000

 


クラーナハ《ホロフェルネスの首を持つユディト》 国立西洋美術館 クラーナハ展 ─ 500年後の誘惑

 

 

サロメ

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Cranach’s Obsession with Severed Heads | ferrebeekeeper引用)

 

つれない預言者に恋しちゃった美しいサロメさま、セクシーなダンスの対価に彼の首を王様におねだり!恐ろしい話だけどそのエグさが大好きなんよねえ。

 

これを見るために朝からおさらいしたよ。

原作は聖書で、有名なのはオスカーワイルドの戯曲とオペラ。

あたしはたうとうお前の口に口づけしたよ。

▼オペラバージョン。王様を誘惑する「七つのヴェールの踊り」が見どころやね。


Richard Strauss: Salome (magyar felirattal)

 

▼ちなみにこのコミックでもサロメが出てくるよ。主人公みちるちゃんがサロメになりきってアイスダンスを踊るよ。女王のような誇り高き微笑みのシーンは鳥肌ものです。

 

 

サロメはほんまに好きで語りだしたら1記事書けると思うのでまた別枠でやるね。

 

 

デリラ

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か、かわいい、かわいすぎる…ってなった『サムソンとデリラ』のデリラたん。上の画像やと可愛さが伝わらんのだけど、本物はマジで愛らしい微笑みにノックアウトされるよ。あと個人的に眠る男性をナデナデするシチュエーションにひどく萌えるのだぐへへ

 

サムソンがめっちゃ強いのは髪にパワーがあるから。それを色仕掛けで聞き出して寝てはる間に髪を切って力を封じ込めるデリラたん。髪は伸びるからまた復活しちゃうんだけどね。

いやあオペラのあらすじをサクッと知ってるだけやけど、こんなにかわいいならしっかり研究しようかな。

 


Samson & Delilah - [1/13]

 

わたしにとってはクラーナハといえばルターの肖像画

でも今回はやはりユディト、サロメ、デリラなど、聖書を題材に描いたファムファタルたちがインパクト大だった。

エロいんだけどエロだけじゃない女性の魅力を引き出して描いてはった。Weidermacht、Weiderlisten(女のたくらみ、力)は色気だけでないのだと。キリスト教とエロスの対立をひとつにしているかのようだ。

 

 

▼オペラに関してはコレがマジで入門書としてオススメ、堪能したけど売る気はゼロ。CDつきで解説もめちゃくちゃわかりやすい。4コマにオスカル様も出てくるよ!

知識ゼロからのオペラ入門

知識ゼロからのオペラ入門

 

 

ミュージアムショップではポストカードを。ウィーンの紅茶とかキャンドルとか売っていて、ヨーロッパとくにドイツ語圏ラブのわたしには誘惑が多すぎた。。よく耐えたぜ。。
 
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▼関連書はこちらがオススメ。地下一階のミュージアムショップでも購入できまっせ。

ルカス・クラーナハ 流行服を纏った聖女たちの誘惑

ルカス・クラーナハ 流行服を纏った聖女たちの誘惑

 

 

 

 

 

 
 
 

美術館グルメ@中之島ミューズさん

 
 お昼時で途中満席。ちょっと遅かったら並ぶところやったで…朝はガラガラなんでちょっと早めに行ったほうがいいかもね。
味もメニュー充実度も接客も内装も素敵でした~
 
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それでは最後までお付き合いありがとうございました!
サロメの記事かくのわくわくするなあ~
 
 
▼展覧会記事