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2月に読んだ本とコメント集・前編

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月末がしれっとやってきてかなりダメージ受けてます。ユリウスのばかーーっ!
<新訳>ガリア戦記

<新訳>ガリア戦記

 

 

 

ということでそそくさと締めていきます。まずは本リストから!斬る!!
なおできるだけ関連性はみつけているつもりですが、かなり乱読好きなのであしからず。。おなじジャンルの本を読み続けているとどんどん受け身になっていって落ち着かんのですよ。。。
 
 
1.『シェリコレット(岩波) 
 
年下男子萌えゴージャス文学の傑作だ!!!!
 
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1月末に読んで2周目を2月あたまに。
古本やのに薔薇のいい香りがしそうな物語。バレンタインに渡すならこの本にするわ。

 

元高級娼婦レアとシェリくんの切ない恋愛。レアの母性と慕情がまじった気持ちにきゅっとなってしまう。
彼がこのままいつまでも——目も見えず、思い出もなく、将来のことも考えず——《駄々っ子坊や》のままでいてほしい、できるものなら自分で腹を痛めて生んでやりたかった《坊や》のままでいてほしい

個人的にこのフレーズと場面がとても好き。

 

物語全体で、ちょっと一条ゆかりさんの『砂の城』みたいなオーラを感じたよ。ナタリーとフランシス(子)のような。

 

とても気に入ったので何度も読み返しましょう。 

 

シェリ (岩波文庫)

シェリ (岩波文庫)

 

 

 

2.『椿姫』デュマ・フィス(新潮)

3.『ブラームスはお好き』サガン(新潮)

上記『シェリ』で年下萌えが覚醒してしまい即購入。

『椿姫』はヴェルディのオペラでお馴染みよね。

椿姫 (新潮文庫)

椿姫 (新潮文庫)

 

▼この曲の知名度よ。


ヴェルディ:歌劇《椿姫》より 「乾杯の歌」

 

 

サガンのほうはめちゃくちゃ歳は離れていないけどやはり歳の差や老いが重くのしかかってくる作品。

「6時に、プレイエルホールでとてもいい音楽会があります。ブラームスはお好きですか?」

おフランスでドイツなブラームスが出てくるのがすごく違和感あるけどとてもいいのよねえ、じっとり感がポールのオーラにピッタリだ。

シモンやロジェはシェリみたいにコンニャクなお坊ちゃまではなく、けっこうしっかりしてはって彼らのほうが好みだなあ。

 

はああ萌えた…萌えすぎてポールみたいにぐったり疲れた。

ブラームスはお好き (新潮文庫)

ブラームスはお好き (新潮文庫)

 

 

 

4.『カラー版 音楽で楽しむ名画: フェルメールからシャガールまで』加藤浩子(平凡社)

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超おもろかった。

画集のような見ごたえ・読みごたえ。

これを教科書にしてオペラと絵画同時に鑑賞するのも楽しそう~

 

 

5.『知性について他四篇』ショーペンハウアー(岩波)

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知性について 他四篇 (岩波文庫)

知性について 他四篇 (岩波文庫)

 

大多数の人間は、その本性上、飲食と性交以外の何事にも真剣になれないという性質をもっている。この連中は、希有の崇高な資質の持ち主が、宗教や学問の芸術の形で世の中にもたらしてきたすべてのものを、たいていは自分の仮面として用いて、ただちに彼らの低級な目的のための道具として利用することになる。 

 かりものの知識では天才にはなれない。オリジナルの知識を伝えられる者こそ天才だ、ということを説いてはります。

哲学書⋀岩波文庫にしては読みやすくてオススメです。そういえば『読書について』がちょっと流行っていた時期があったね。これもブームになっていいと思う~

 

 

6. 『旅する脳』養老孟司(小学館)

 

書店ウロウロしながらなんとなく手にとってなんとなく気に入りまして。

わくわくするエッセイでした。ぽんと興味深い事例を出してきはって次へ次へとサクサク読んでしまう素敵な本です。

養老孟司の旅する脳

養老孟司の旅する脳

 

 

 

7.『僕らが毎日やっている最強の読み方』池上彰佐藤優(東洋経済新報)

めちゃ売れ書籍。

これはちゃんと読書メモつけます!

僕らが毎日やっている最強の読み方;新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

 

 

8.『群像』2017.2 「3つの短編」はあちゅう (講談)

Webでチラチラ見かけて気になって買っちゃった!

はあちゅうさんの書いた本初めて買いました。

これをきっかけにハマりまして、ちょこちょこ電子書籍と紙本も買ってます。ツイッターやインスタグラムもちょこちょこ覗くようになりましたが、なに読んでも素敵な人だなあ~と惚れ惚れ。

▼ツイートしてはったキャラメル石鹸、じつは持ってるんです。えへ f:id:kkotrip:20170228222904j:plain

あとメモ、という言葉を多用してはるのがわたしと同じで勝手に喜んでるwそういう読者に近いところで言葉を使って文章をつくってはるところも素敵だなあと。

 

やさしい文章なのにざっくり斬られるところもある。でも読み終わったら心に風が通ったように清々しく、愛おしくなって本を抱きしめてしもた(誇張でなく気付いたらほんまにやってました)。

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

群像 2017年 02 月号 [雑誌]

 

 

 

9.『知の操縦法』佐藤優(平凡社)

▼詳細はこちらからどうぞ!

kkomund.hatenablog.com

モレスキンメモ(部分)はこちらから

kkomund.hatenablog.com

知の操縦法

知の操縦法

 

 

 

10.『反知性主義アメリカが生んだ「熱病」の正体」(新潮社)

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トランプ関連書のところにあってかつ佐藤先生がとりあげてはったのでkindleバージョンで購入。

反知性主義という言葉を、本を読まない若者やウェーイな大学生への悪口として使うのはなんか違う。反知性主義=バカという意味で使ってもいいけど、軽々しく使うのはなんかちがう。

●●主義、という言葉は定義があいまいで使い方もさまざま。ただその言葉の起源や考え方のもとをたどれば、適当な使い方はできなくなります。

その「熱病」の事例をいくつか見ることができるのが本書。神学の知識がなくても、しっかり読めばじゅうぶん理解できるのでおススメします。

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)

 

モレスキンメモ(部分)はこちらから

kkomund.hatenablog.com

 

 

後編につづく。。。